現代文をしないのは本当にもったいない事です。
なぜなら現代文を学べば学力全体が向上するからです。
しかし現代文の勉強をしない高校生は多いです。
日本語の文章を読むだけだと思い込み、フィーリングで解いてしまうのです。
非常にもったいない。
現代文の偏差値は勉強で伸ばすことができます。
そのうえ一度現代文を学べば忘れることはありません。
一生使えるスキルになります。
ぼくが受験勉強を始めたとき、現代文の偏差値は43でした。
7月に受けた模試の結果です。
そこから現代文を本気で学び、偏差値を19あげました。
最終的には関西学院大学の国際学部3科目型(偏差値65 ※東進)、神戸市外国語大学の英米前期(偏差値65 ※東進)に合格しました。
受験最終期のボクの現代文の偏差値は62まで伸びていました。
「現代文を制すものは受験を制す」と言っても過言ではないです。
ということで、
この記事ではボクがどのように現代文を勉強し、偏差値を19も伸ばしたのか?その勉強法について話していきます。
現代文の偏差値を上げるためには?
まず第一に、
現代文の偏差値を上げるためには、現代文という科目について理解することが大切です。
現代文とは一体どんな科目なのか?
受験生のどんな能力を測っているのか?
現代文は日本語力の試験じゃないってほんと?
これらの特徴を理解しないといけません。
なぜなら現代文という科目の特徴を理解してはじめて、どんな勉強をすればいいか分かるからです。
だから現代文の偏差値を上げるためには、現代文という科目を理解しないといけないのです
「現代文ってどんな科目ですか?」
これにパッと答えられるなら読み飛ばして大丈夫です。
もし答えられなかった人は、現代文という科目について一緒に理解を深めていきましょう。
現代文ってどんな科目ですか?
現代文とは、あなたの論理的思考力を計る科目です。
とても大切なことなのでくり返しますね。
現代文とは、あなたの論理的思考力を計る科目です。
これが現代文の本質であり、すべてです。
ボクが現代文の勉強をし尽くしてたどり着いた答えです。
詳しく説明をしていきますね。
まず論理的思考力とはなんでしょうか?
論理的思考力とは、物事の全体を把握し、論点を整理して筋道立てて考える力のことです。
つまり、論理的思考力とは、論理構成を把握できる力のことです。
簡単に言えば、本質を見抜ける力です。
うーん、少し難しいですね。
もっと分かりやすく説明してみますね。
まず現代文って長い文章を読む必要がありますよね。
その長い文章というのは、とても頭のいい人が書いたものです。
そしてその頭のいい人は、何か伝えたいことがあってその文章を書いています。
例えば論説文。
論説文は、筆者がある主張をするために書いています。
その主張を読者に納得させるためには、筋道立てて論理的に説明する必要があります。
なぜなら、様々な人がその論説文を読むからです。
東大の教授が読むかもしれないし、中学生が読むかもしれません。
このように様々な人を納得させるためには、誰が読んでも納得できる論理運びが重要です。
では論理運びとはなんでしょうか?
それはツッコミ所のないスキのない文章を書くことです。
何かを主張するというのは、そのくらい難しいことなのです。
だから筆者は論理でガチガチに文章を固めないといけません。
そこで逆に読者に求められるのが論理的な思考力です。
論理でガチガチに固められた文章を読み解く力です。
「筆者はこういう主張を、こういう根拠をもとに主張しているんだな。」
「この根拠はこんなデータに支えられていて、こんな具体例で詳しく説明しているな。」
「分かりやすくするために、筆者はこんな対比も使っているね。」
というように、文章全体の論理構成を把握し整理する力です。
文章のつながりを理解し、段落の関係を整理し、全体の流れを把握する。
それが論理的思考力であり、現代文という科目の本質です。
- あなたはどれだけ論理的に文章を読めていますか?
- あなたは段落のつながりを整理できていますか?
- あなたは全体の論理構造を把握できましたか?
これらの力を問うのが現代文であり、この科目の本質だということです。
論理的とは、理を突き詰めて筋道立てて説明された、ツッコミ所やスキのない状態のことです。
その論理的な文章構造を分解して考え、把握する力を養うのが現代文という科目なのです。
まとめると、
現代文というのはあなたの論理的な思考力を計る科目です。
あなたはどれだけ論理的に物事を考えることができますか?
もしくはあなたは物事の論理構造をきちんと把握できますか?
この力を問うのが現代文だということです。
じゃあ、どうすれば論理的に考えられるの?
これについて見ていきましょう。
現代文ができるとはどういうことか?
現代文ができるとは、文章の論理的つながりを把握できるということです。
文章の論理的つながりが把握できるとは、文章単体の意味が理解できるということです。
文章単体の意味が理解できるとは、その文章内の単語が理解できるということです。
もっと言えば、文章を構成する主語、述語、助詞、名詞の意味や使い方をきちんと認識できるということです。
これが現代文ができるということです。
つまりどういうことか?
すべては言葉だということです。
人間の考えや認識、これらの思考行動はすべて言葉によって行われます。
人間が何かを認知するという行為は、すべて言葉によってなされているんです。
試しに身の回りのモノを見渡してみてください。
あなたがモノを見て認知するとき、あなたはそのモノの名称を思い浮かべたはずです。
例えば、あなたの目の前にあるスマートフォン。
スマートフォンを見ると同時にスマートフォンという単語があなたの頭の中に浮かび、そしてあなたはスマートフォンの存在・意味・用途を理解したはずです。
このように人間の認知・理解という思考行動は、すべて言葉によって成り立っています。
したがって、モノ事を正しく理解するためには、言葉を正しく理解していないといけません。
現代文においても同じ事です。
単語が理解できている、助詞の意味が分かる、主語と述語の関係が分かる、そしてはじめて文章が理解できるのです。
文章が理解できれば、文章どうしのつながりが見えてきます。
いくつかの文章の集まりは段落の役割と意味を決定します。
段落が理解できれば、段落のつながりが見えてきます。
段落のつながりを理解すれば、全体の論理構造を把握できます。
そのようにして文章全体を理解することができるのです。
つまり論理的に文章を把握する力というのは、文章単体の意味をきちんと理解したうえで、文章どうしのつながりを理解する力だということです。
これが現代文であり、現代文ができるということです。
つまり受験用に分かりやすく言えば、
現代文ができるようになるためには、現代文の語彙をしっかり学んで意味を正しく理解することが大切だということです。
次は少し実用的な話をしましょう。
現代文の試験の特徴を理解しよう
現代文がどのような科目なのか?
少しは理解していただけたかと思います。
そのうえで、
じゃあ現代文の試験はどうやって受験生の論理的な思考力を測ってるの?
を見ていきましょう。
まず答えを言います。
現代文の試験で問われる問題はすべて、客観的な指標に基づいているということです。
これはどういうことか?
現代文の試験は、100人が解いて100通りの答えが出るわけではないということです。
つまり現代文の試験には、必ず一通りの正しい答えがあるということです。
どんな知識人に精査されても、客観的にみて一通りの答えにたどり着くように設計されているのです。
現代文は一番数学に近い科目なんです。
ここまで見てきたように、現代文は論理性の科目です。
だから試験で問われる問題の本質は、文章の論理を正しく理解できているか?というモノです。
だからすべての問題は、論理構造の把握ができているかを問うているのです。
空欄補充も、選択問題も、接続詞の穴埋めもすべての本質はおなじです。
文章の論理的なつながりを理解できていれば、ただ一通りの答えにたどり着くようになっているんです。
そうでなければ試験として成り立ちませんからね。
主観で答えがでるようでは意味がないのです。
客観的な判断指標によって答えが導けないとダメなのです。
現代文とは数学とおなじです。
「これがこうで、ここがこうだから、論理的に考えて、これはこうなるよな。」
これがきちんとできるのが現代文なのです。
それは論理的だからこそできるのです。
論理的だからこそ、客観的に答えが導けるのです。
現代文の問いの答えは必ず本文にあると言われます。
これは少し違います。
正しくは、現代文は本文の論理構造の把握を問う試験なのだから、問いの答えは本文に在らざるを得ないのです。
長く話してきましたが、
つまりここでボクが伝えたいのは、現代文の問いの答えはただ一通りに導けるように設計されているということです。
それは現代文が論理性の科目であり、数学とおなじだからです。
おなじ文章を100人が読んで100通りの”解釈”があるのは良いことです。
ただし現代文の問いはあなたの解釈を聞いてはいません。
現代文の問いは、本文の”論理構造”を聞いているのです。
そこに答えはただ一通りしか存在しません。
なぜなら、現代文で読む文章は非常に論理的だからです。
現代文の偏差値を19伸ばす独学勉強法
さて、ここまでは現代文という科目について見てきました。
それを踏まえたうえで勉強法を話していきます。
ボクがどのような勉強をして偏差値を19も伸ばしたのか?
実際に取り組んだことを共有していきます。
全部で4つのステップがあります。
ステップ①〜④の順番をイメージして取り組みつつ、同時並行で進めることが重要です。
そのうえで、【基礎学習】というマークがある箇所はずっと続けないといけません。
① 現代文の語彙力を高める勉強法【基礎学習】
現代文の偏差値を上げるためにはまずは語彙力です。
現代文で頻出のキーワードをきちんと理解しましょう。
単語が理解できれば文章の理解は深まります。
文章が深く理解できれば、文章どうしのつながりが分かります。
本文全体というのは、言っちゃえば単語の集合体なのです。
そこでボクが取り組んだのはこちら。
現代文キーワード読解です。
こちらの単語帳は、現代文の頻出テーマごとに重要単語が文章と共に載っています。
そのうえで、現代文の力を上げるためのコラムもあり非常に優秀な一品です。
ボクはこちらを定期的に読み込み、合計20周くらいはしました。
おかげで語彙の意味がクリアに理解でき、文章の理解度もバツグンに上がりました。
現代文の基礎も単語力なのです。
日本語なんだからとは舐めずに、謙虚な気持ちで日本語を学び直してみてください。
現代文の実力が伸びることを約束します。
こちらは【基礎学習】なので、ずっと続けることが重要です。
② 現代文の読み方・問題の解き方を学ぼう【基礎学習】
語彙を学ぶと同時に、現代文の解法を学びましょう。
現代文の解法というのは、現代文の文章の読み方そのものです。
現代文の文章には読み方があります。
読み方のテクニックというのに近いかもしれません。
例えば論説の場合、指示語・接続詞・くり返し表現・抽象と具体・比喩・二項対立・譲歩・一般論・因果です。
小説の場合は、心情描写・人物描写・情景描写ですね。
これらの概念を意識して文章を読むことが大切なのです。
これらの読み方を学ぶことで、おのずと問題の解き方も理解できます。
読み方と解き方は表裏一体で繋がっているんです。
そこでボクが取り組んだ参考書はこちら。
現代文の解法 読める!解ける!ルール36です。
こちらの参考書を20週ほどくり返しました。
何度も何度も読み込んで、現代文の読み方を学びました。
こちらも非常に優秀な一品です。
それと同時に次の参考書も取り組みました。
現代文読解力の開発講座です。
こちらの参考書は、実践問題を解きながら、詳しい解説で問題の解き方が理解できるような構成になっています。
良問ぞろい且つ最高の解説がついています。
現代文の問題の解き方をきっちり学べます。
受験本番までに何度もくり返しました。
以上の2つの参考書を駆使して、現代文の読み方・問題の解き方をしっかり学んでみてください。
現代文を解く力が着実に身につきます。
こちらも【基礎学習】なので、ずっと続けることが重要です。
③ 様々な問題に触れよう・経験を積もう
ここまできたら後は経験を積むだけです。
自分の力をアウトプットする訓練をたくさんしましょう。
ボクは市販の問題集を購入して、どんどん新しい文章に触れました。
色んな問題に取り組んで、解説を読み込みました。
ボクが取り組んだ問題集をザッと紹介します。
この辺を何度もくり返し解きました。
取り組み方としては、いくつかあるのですが、
- 時間をかけてじっくり解く→解説をじっくり読む
- 問題は解かずに文章をじっくり精読する→要約をしてみる
- 時間制限を設けてプレッシャーの中で解く→やり直し
このような感じで取り組みました。
特に時間をかけずにじっくり解くのは良い勉強になりました。
問題を解くことができるようになって、そこから徐々に制限時間を早めていくといいかなと思います。
精読だけでもいいですし、要約に挑戦するのも良い勉強法です。
あとは、志望大学の過去問をたくさん解きました。
自分の目標とする大学の赤本です。
これができれば、必ず合格をつかむことができます。
④ 現代文の記述対策をしよう
記述対策は、選択問題対策にも有効です。
記述ができる人は、選択問題でかんたんに正しい答えを選ぶことができます。
そこでボクは無敵の現代文をやりました。
記述対策はこれ一冊で十分です。
入試の記述対策はこれ一つで完結できます。
その代わりじっくり取り組むことです。
神戸市外国語大学の現代文はほぼ小論文並みの記述問題なのですが、それにも対応できました。
はい、ということで以上がボクが偏差値を19上げた現代文の勉強法です。
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